しろくまの日記

横浜在住の星好きなおっさんのブログです

カノープスの南方通過を横浜の自宅から撮影

ここ数年この時期になると自宅前からカノープスを撮影しています。
もちろん10月下旬からカノープスの南中は見られるのですが、見やすい時間帯(1月下旬で22時台)からこの時期になってしまいます。

自宅周辺は山がちなのでカノープスが見れるとは全く考えていなかったのですが、山の切れ間からギリギリ見えることが数年前に発覚、それ以来毎年挑戦しています。

 

自宅がほぼ快晴でも相模湾沖に雲が湧くと見られないので、意外に確率は悪いです。
カノープスの近く(特に東側)に明るい星が無いため地平線付近が晴れているかはカノープスが山の影から出てくるまでわからないので、とりあえず撮影を始めて時間になってもカノープスが見えてこなければ曇り、という感じです。
今年は天気を見ながら5回ほど挑戦しましたが、ちゃんと撮れたのは今のところ2回です。

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1月31日 EOS 6D  Prominar500mmF5.6  ISO3200  2sec×470枚

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2月4日 EOS 6D  Prominar500mmF5.6  ISO3200  1.5sec×600枚
(後半途切れているのは雲だと思います)

1月31のタイムラプス動画もアップしてみました。

youtu.be

カノープスの高度は1.7~1.3度です。(実際には大気差であと0.4度くらい高い?)

 

ところで、カノープスが見える場所を昼間に撮ったのが下の写真です。

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真南は画面左寄りの青い道路標識の少し左です。

カノープスが見えるのは2枚目の写真の右側あたりですが、写真の左側に対して右側は山の高さが急に低くなっており、このおかげでカノープスを見ることができています。

実はこの部分、国道一号線のバイパス、通称ワンマン道路を作るために山を切り崩した場所です。

ワンマン総理と呼ばれた吉田茂首相が自宅の大磯から東京への往復の途中にある戸塚大踏切の渋滞に業を煮やして建設させたことで有名な道路です。

首都圏と関西を結ぶ大動脈である国道一号線の渋滞は社会的にも大きな問題なので総理の一言が無くてもいずれ造られていた道路なのかも知れませんが、山を切り開き谷を埋めて造った道路にもかかわらず4Kmのバイパスを閣議決定から2年で開通させたのは、さすが有力者の鶴の一声です。

ちなみに、正月の箱根駅伝の過去映像で必ず出てくる踏切待ち(待っている間に後続チームに追いつかれてしまう)も、この道路の開通で解消されました。


ワンマン総理のおかげで自宅からカノープスが見れているかも知れないと言うのは不思議な気分です。