先月長野県の小海町で開催された「星と自然のフェスタ」で、謎の鏡筒を入手しました。
リコー/ペンタックスのブースで、アウトレット品のコーナーに「75EDHF」の商品札がついて置いてあったのですが、明らかにサイズ感が変です。
あまりの怪しさに即決で買ってしまいました。その鏡筒がこれ。
銘板は確かに75EDHFなのですが、実際の75(EDHFではなくSDHFですが)と比べると以下の通り、
サイズが全然違います。
会場でお会いした星仲間(主に買い物仲間)のIさんが口径を測ってくれたところでは約65ミリでした。
重量は写真の状態で1.56kgでした。(75SDHFは2.00kg)
フラットナーレンズも入っていますし、EDHF系統の鏡筒であることには間違いないと思いますが、65EDHFなどというのは、海外も含めて販売されていません。
リコーの方にも伺いましたが、倉庫の中からイベントの出物として良いものはないかと見つけてきたとのことで、75EDHFでないことにも気づいていませんでした。
(望遠鏡の開発に関わっていた人は現在社内におらず、望遠鏡関連の倉庫を管理しているのも元リコーの方で、昔の事は全くわからないというのは以前から聞いていました)
おそらく、75EDHFの姉妹機として試作したものではないか、との結論になりましたが、正確なところは不明のままです。
で、先日ようやく試写ができました。
カラーバランス、コントラスト、明るさの調整は行っていますが、ダーク、フラット等の処理は行っていません。。
・焦点距離はステラナビケーターとの比較から400mmのようです。
・フラットナーはきちんと機能しているようで、周辺まで点像です。
・周辺減光はちょっと気になります。(特にレデューザ使用時)
フィルム時代の設計ですので最新の(とても高価な)鏡筒に比べればそれなりの星像ですが、周辺減光をきちんと補正すれば十分に使えそうです。