しろくまの日記

横浜在住の星好きなおっさんのブログです

APSフィルムのデジタル化

数年前からアナログ写真/ビデオのデジタル化を進めていますが、懸案事項の一つがAPSフィルムでした。
ご存じのように(今となっては知っている人も少ない?)1996年に次世代写真システムとしてデビューしたものの数年でポシャったあれです。
私も使っていたのは3年ほどですが、手元に現像済みのネガが17本あります。

 

手持ちのフィルムスキャナーは35mm版専用で取り込みできない上、現像後もネガがパトローネに入ったままなので何が写っているかもわかりません。
選択肢としては
APSフィルム対応のスキャナーをヤフオク等で入手する。
②パトローネからフィルムを無理やり取り出してマクロレンズで複写する。
③フィルムのデジタル化サービスを利用する。
といったところです。

本数が比較的少ないこと、内容がほぼスナップ写真で画質にこだわらないことから、一番楽な③のデジタル化サービスを利用してみることにしました。

どの程度実用になるか、実用になる様なら35mm版でも利用してみようかな、との思いもありました。

 

利用したのは、手持ちのネガがすべてフジだったこともありフジフィルムのスキャンサービスです。
300万画素とそれなりの品質ですがネガフィルム1本あたり(コマ数に関係なく)500~600円と比較的リーズナブルです。
ちなみに1000万画素の高解像度スキャンも選べますが、こちらは1コマ715円するので問題外です。

 

ネット上で申し込むとフイルム送付用のキットが送られてくるので、それにフィルムを入れて送り返す様になっています。
作業が完了すると(2~3Wほど)フィルムとDVDが代引きの宅急便で送られてきます。
クーポン利用などを含めAPSフィルム17本で送料込み8000円ほど、フィルム1本あたり500円弱でした。

スナップ写真が主なのでブログに出せる写真が少ないのですが、こんな感じ。

(今回使用した画像はすべてISO400のnexiaHです。)

 

 

スナップ写真なら十分な品質でしょうか・・・というか35mm版よりフィルムサイズが小さいこともあり、300万画素でもフィルムの粒子がはっきりわかります。これ以上の画素数があってもあまり意味がないでしょう。

自動色補正は効いているはずですが、25年くらい昔のフィルムなので退色はそれなりに気になります。

一枚ずつオペレーターが確認しているようなので仕上がりは非常に安定しています。

 

ちなみに画像のEXIFデータはこんな感じです。

 

 

一番気になるのは暗部や露出不足のコマのノイズでしょうか。

 

 

これは以前からフィルムをスキャナーで取り込んだ際に一番気になる点でした。なぜかフィルムからプリントしたものより目立ちます。
これについては、いつものTOPAZでノイズを消してみました。
今回は、新製品のTopaz Photo AIを使ってみました。(以前からあるGigapixel、Sharpen、DeNoiseの3つを統合したソフト)

 

 

嘘のようにノイズは無くなりました。これなら実用になりそう。

もう一枚、街中のスナップで試してみました。

こちらがオリジナル画像。

 

 

オリジナル画像の中心部トリミング。

 

 

Topaz Photo AIで処理した画像。

 

 

今回依頼してみた結果ですが、
後処理が必要な天体写真(オーロラや日食も含む)はRAWや16bitTIFでデジタル化したいところですが、スナップ写真については35mmフィルムでもこのサービスで十分なのではと思っています。(一眼レフ+低感度フィルムだと差が出るかも)

 

もっとも、手持ちのスナップ写真をすべて依頼したら数10万はかかるので使い分けは必要になります。