この年末年始、ずっと天気の良い日が続いています。一時的に雲が広がることはありますが、本格的な雨はクリスマス前から20日近く降っていません。
天文趣味人としてはありがたいことなのですが、空の透明度が日に日に悪くなっているように思います。
こちらが昨日撮影した富士山です。
PLフィルターを使っているのに、雪がなかったら空に溶け込んでしまいそうです。
まあ、この透明度のおかげで先日のオレンジ色の綺麗な月の出が撮れたのかも知れませんが・・・
さて、こんな透明度の悪い空ですが一昨日は少し大きめのプロミネンスが出ていたので撮影しました。
プロミネンスも立派ですが、太陽面の南東(左下)の黒点周辺の活動領域もかなり活発です。こちらはこの画像の2~3日前にはXレベルのフレアを起こしているようです。
この活動領域の東には次の活動領域が迫っているようで、そちらもXレベルのフレアやCMEを起こしているみたいです。今後が楽しみです。
いつものように右上のプロミネンスの拡大です。
透明度が低いためか撮影画像のコントラストが低く、無理に処理していたら太陽面の階調がなくなってしまいました。ただ、その分シーイングは良好で細かな構造は割と良く出ています。これくらい見えてくるとバーローを使う甲斐がありそうです。
今回は太陽面の南東にあった活動領域も拡大してみました。
こちらは少し甘めですが、それでもバーローなしよりかなり細かな構造が見えています。
ところで、今回のような太陽面の画像のシャープネス向上には、TopazのAI処理ソフトはほとんど効果がありませんでした。Hαでの太陽面、白色光での黒点ともに偽解像と言うか存在しない模様が出てきて処理しないほうがましという事が多いです。
ディープランニングで学習させているとのことですが、太陽面の模様なんて学習のターゲットになる訳ないですからね。
ちなみに、皆既日食で撮影したプロミネンスの画像には効果がありましたが、今回のような単色光でのプロミネンスの画像には効果がありませんでした。何が違うのでしょうか・・・